利益率計算ツールの使い方
- 原価と売価がわかっている場合:粗利率、1個あたりの粗利、マークアップ率を計算します。
- 原価と目標の粗利率がわかっている場合:その粗利率を確保するために必要な売価を逆算します。
原価には、仕入れ値や材料費だけでなく、仕入れの送料や梱包材など、1個を売れる状態にするまでにかかった費用を含めます。
粗利率の計算式
粗利率(%)=(売価 − 原価)÷ 売価 × 100
必要な売価 = 原価 ÷(1 − 目標の粗利率)
粗利(売上総利益)は売上から売上原価を引いた利益で、粗利率はそれが売上に占める割合です。原価率(原価 ÷ 売価)とは表裏の関係にあり、「粗利率 + 原価率 = 100%」になります。小売業では、仕入れ時に見込む粗利率を「値入率」と呼ぶこともあります。
計算例
原価400円の商品を650円で売ると、粗利は250円、粗利率は250 ÷ 650 = 約38.5%(原価率は約61.5%)です。同じ商品で粗利率35%を確保したいなら、売価は400 ÷ (1 − 0.35) = 約615円にする必要があります。
原価400円の商品について、目標の粗利率ごとの売価は次のとおりです。
| 目標の粗利率 | 必要な売価 | 原価率 | マークアップ率 |
|---|---|---|---|
| 20% | 500円 | 80% | 25% |
| 25% | 533円 | 75% | 33.33% |
| 30% | 571円 | 70% | 42.86% |
| 40% | 667円 | 60% | 66.67% |
| 50% | 800円 | 50% | 100% |
| 60% | 1,000円 | 40% | 150% |
粗利率とマークアップ率を混同しない
よくある失敗が、原価に対する上乗せの割合(マークアップ率)と、売価に対する利益の割合(粗利率)の取り違えです。原価400円に30%を上乗せして520円で売っても、粗利率は120 ÷ 520 = 約23%にしかなりません。「利益率30%」を目指すなら、売価は400 ÷ 0.7 = 約571円です。原価に上乗せして値決めをするなら、マークアップ・原価率の計算も使ってみてください。
利益率の種類
| 指標 | 計算方法 | わかること |
|---|---|---|
| 粗利率(売上総利益率) | (売上 − 売上原価)÷ 売上 | 商品そのものの稼ぐ力 |
| 営業利益率 | 営業利益 ÷ 売上 | 人件費や家賃などの販管費を引いた本業の利益 |
| 経常利益率 | 経常利益 ÷ 売上 | 利息の支払いなど本業以外も含めた利益 |
粗利率が高くても、家賃や人件費などの固定費をまかなえなければ赤字です。どれだけ売れば黒字になるかは損益分岐点計算で確かめられます。なお、このツールの売価・原価は消費税を含めずに入れるのが基本です。
ご注意:計算結果は情報提供を目的とした概算で、金融商品の勧誘や助言ではありません。実際の金額は契約条件、手数料、保証料、金利の変動、端数処理などによって変わります。お申し込みの前に、金融機関の書面で数字を確認するか、ファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談ください。
よくある質問
粗利率と原価率の関係は?
粗利率 + 原価率 = 100%です。原価率30%なら粗利率は70%、粗利率40%なら原価率は60%になります。飲食業では原価率、小売業では粗利率や値入率で考えることが多いです。
売価・原価は税込と税抜のどちらで入れますか?
利益率は税抜の金額で計算するのが基本です。消費税は預かった税金を納めるもので、事業者の利益ではないからです。税込の価格しかわからない場合は、まず消費税計算ツールなどで税抜に直してから計算しましょう。
粗利率はどれくらいが適正ですか?
業種によって大きく異なります。薄利多売の業態では低く、手作り品やサービス業では高くなる傾向があります。同業他社の水準と、自社の固定費をまかなえるかどうかの両方から考えるのが現実的です。
売価が原価より安いとどうなりますか?
粗利がマイナスになり、売れるほど赤字が増えます。在庫処分などで一時的に原価割れで売ることはありますが、継続的な価格としては見直しが必要です。
最終更新日:2026年10月8日