この騒音計の使い方
- 測定を開始を押し、ブラウザーがマイクの使用を確認してきたら「許可」を選びます。録音はしません。ページは音の大きさを計算するだけです。
- スマホやノートパソコンを動かさずに持ち、マイクを音のする方へ向けます。指や服がマイクに触れないようにしてください。マイクをこする音は大きな騒音として表示されます。
- 大きな数字が現在の騒音レベルです。最小・平均(Leq)・最大は、測定を始めてから(またはリセットしてから)の全体の値で、グラフには直近 60 秒間が表示されます。
- 道路の音や隣の部屋の生活音、教室のざわつきのように変化する音は、1〜2 分以上測ってから平均を見るのがおすすめです。
表示の意味
- dB(A) は A 特性で重み付けした騒音レベルです。国際規格 IEC 61672(日本では JIS C 1509)の定めるフィルターで、人の耳が感じにくい低い音やごく高い音を小さく評価します。日本の環境基準も職場の騒音対策も、ほとんどが A 特性の値で決められています。
- Fast は騒音計の応答の速さ(時間重み付け特性 F)です。時定数 125 ミリ秒で音を追うので、ドアを閉める音はきちんと表示され、話し声の一音ごとに数字が跳ねることはありません。
- 平均(Leq)は等価騒音レベルです。測った音全体と同じエネルギーを持つ、一定の音の大きさを表します。デシベルは対数なので、数字ではなくエネルギーで平均します。90 dB(A) が 1 分、60 dB(A) が 9 分続いた場合の平均は 63 ではなく 80.0 dB(A)、60 dB(A) と 80 dB(A) が半分ずつなら 70 ではなく 77.0 dB(A) です。大きな音が平均を大きく左右し、これは耳への影響の仕方とも一致しています。
- 重み付けなしのレベル、A特性レベル、最大ピークは、音圧に換算する前の生の値で、単位は dBFS(マイク入力の最大値を 0 とするデシベル)です。
| 周波数 | A 特性の補正 |
|---|---|
| 31.5 Hz | -39.4 dB |
| 63 Hz | -26.2 dB |
| 125 Hz | -16.1 dB |
| 250 Hz | -8.7 dB |
| 500 Hz | -3.2 dB |
| 1,000 Hz | 0.0 dB |
| 2,000 Hz | 1.2 dB |
| 4,000 Hz | 1.0 dB |
| 8,000 Hz | -1.1 dB |
表は、A 特性フィルターが各周波数をどれだけ小さく評価するかを示しています(IEC 61672-1)。物理的に同じ強さでも、63 Hz の低いうなりは 1,000 Hz の音より約 26 dB 小さく数えられます。この騒音計のデジタルフィルターは、20 Hz〜10 kHz でこの曲線との差がおよそ 0.2 dB 以内です。
スマホやパソコンの騒音計はどれくらい正確?
正直に言うと、推定値です。ブラウザーが受け取れるのはマイクの最大値に対する相対的な数値(dBFS)だけで、音圧そのものではありません。dB に換算するにはマイクの感度とシステムのゲインが必要ですが、それを読み取れる Web サイトはありません。この騒音計は、スマホやノートパソコンに内蔵されている MEMS マイクの代表的な仕様(94 dB の音がフルスケールより約 26 dB 低く記録される)を前提にし、そこに利用者が入力した校正値を加えています。
- 音声処理はオフにします。自動ゲイン調整、ノイズ抑制、エコーキャンセルを無効にするようブラウザーに求めます。自動ゲイン調整が働くと静かな部屋は大きく、うるさい部屋は小さく表示され、ノイズ抑制は換気扇のような一定の音を消してしまうからです。この要求を無視する端末もあり、その場合は画面に警告が出ます。
- 大きすぎる音は頭打ちになります。スマホのマイクは話し声用に作られていて、おおむね 110〜120 dB あたりで飽和します。入力がフルスケールに届くと警告が表示されます。実際の音は表示より大きいということです。
- とても静かな場所では高めに出ます。30〜40 dB(A) を下回ると、マイク自体の電気的なノイズの方が部屋の音より大きくなり、最小値はそれ以上下がりません。
- 周波数特性は機種ごとに違います。小さなマイクやスマホケースは、特に低音の聞こえ方を変えます。3〜5 dB 程度の差は誤差の範囲と考えてください。
このページは認定された騒音計ではありません。騒音の苦情の証拠、職場の作業環境測定、取引や証明には使えません。計量法では騒音計は特定計量器にあたり、取引・証明に使う騒音計は検定に合格したものでなければなりません。正式な測定には、IEC 61672(JIS C 1509)のクラス 1 またはクラス 2 の騒音計を使い、決められた方法で測る必要があります。
校正のしかた
騒音計を借りられる場合は、2 台を並べて、扇風機や換気扇のように一定の音の前に置きます。30 秒ほど待ってから両方を読み、騒音計が 64 dB(A)、このページが 58 dB(A) なら校正値に 6 と入力します。このページの方が高い場合はマイナスの値を入れます。校正値はマイクごとにブラウザーに保存されるので、ヘッドセットや USB マイクにはそれぞれの値を設定できます。
身近な音の大きさの目安
| 音・基準 | レベル | 出典 |
|---|---|---|
| よく眠るための夜間の寝室(室内の平均) | 30 dB(A) | WHO「Guidelines for Community Noise」(1999 年) |
| 授業中の教室の背景騒音 | 35 dB(A) | WHO「Guidelines for Community Noise」(1999 年) |
| 住宅地(類型 A・B)の環境基準 昼間/夜間 | 55/45 dB 以下 | 環境省「騒音に係る環境基準」 |
| ふつうの会話 | 60〜70 dB(A) | NIDCD(米国国立衛生研究所) |
| 長時間聞いても難聴になりにくい音 | 70 dB(A) 以下 | NIDCD |
| 映画館 | 74〜104 dB(A) | NIDCD |
| オートバイ | 80〜110 dB(A) | NIDCD |
| 長時間・繰り返し聞くと難聴になるおそれ | 85 dB(A) 以上 | NIDCD;厚生労働省ガイドラインの管理区分の境目 |
| 最大音量のイヤホン、スポーツ観戦、コンサート | 94〜110 dB(A) | NIDCD |
| ライブ会場・クラブの推奨上限(15 分間の平均) | 100 dB(A) | WHO「Global Standard for Safe Listening Venues and Events」(2022 年) |
| サイレン | 110〜129 dB(A) | NIDCD |
| 花火大会 | 140〜160 dB(A) | NIDCD |
日本の騒音の基準
騒音に係る環境基準(環境省)
生活環境を守るために「維持されることが望ましい」とされる行政上の目標で、地域の類型ごとに決められています。どの地域がどの類型にあたるかは自治体が指定しています。昼間は午前 6 時から午後 10 時まで、夜間は午後 10 時から翌朝 6 時までです。
| 地域の類型 | 昼間 | 夜間 |
|---|---|---|
| AA(療養施設や社会福祉施設が集まる地域など、特に静かさが必要な地域) | 50 dB 以下 | 40 dB 以下 |
| A(専ら住居用の地域)・B(主に住居用の地域) | 55 dB 以下 | 45 dB 以下 |
| C(住居と商業・工業が混在する地域) | 60 dB 以下 | 50 dB 以下 |
2 車線以上の道路に面した地域などには別の基準値があり、幹線道路に近い空間では特例として昼間 70 dB 以下、夜間 65 dB 以下とされています。いずれも等価騒音レベルで評価する値なので、一瞬の最大値ではなく、この騒音計の平均(Leq)を目安に比べてください。
騒音障害防止のためのガイドライン(厚生労働省、令和 5 年改訂)
騒音のある職場では、作業環境を測定して結果を 3 つの管理区分に分けます。
| 管理区分 | 測定結果 | 主な対応 |
|---|---|---|
| 第Ⅰ管理区分 | 85 dB 未満 | 今の作業環境を維持する |
| 第Ⅱ管理区分 | 85 dB 以上 90 dB 未満 | 標識で明示し、作業環境を改善、必要に応じて聴覚保護具を使う |
| 第Ⅲ管理区分 | 90 dB 以上 | 標識で明示し、作業環境を改善、聴覚保護具を必ず使わせて掲示する |
騒音作業に常に従事する人には、6 か月以内ごとに 1 回の健康診断も求められています。米国の NIOSH(国立労働安全衛生研究所)は、さらに具体的に、1 日 8 時間で 85 dB(A) までとし、3 dB 上がるごとに許容時間を半分にするよう勧めています。3 dB 増えると音のエネルギーが 2 倍になるからです。
| 平均レベル | NIOSH が勧める 1 日の上限 |
|---|---|
| 85 dB(A) | 8 時間 |
| 88 dB(A) | 4 時間 |
| 91 dB(A) | 2 時間 |
| 94 dB(A) | 1 時間 |
| 97 dB(A) | 30 分 |
| 100 dB(A) | 15 分 |
| 103 dB(A) | 7.5 分 |
何時間も過ごす場所(工場、ライブハウス、通勤電車など)で平均が 85 dB(A) を超えるようなら、耳栓などで耳を守りましょう。大きな音のあとに耳鳴りや耳が詰まった感じが続くときは、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。近所の騒音で困っている場合は、市区町村の環境担当の窓口に相談できます。このページは、相談の前に時間帯や大きさの見当をつけるのに役立ちます。
プライバシー
マイクの信号は端末の中で分析され、録音・送信・サーバーへの保存は一切ありません。ブラウザーに保存されるのは校正値だけです。先にマイクが使えるかどうか確かめたい場合は、マイクテストをお使いください。
よくある質問
この騒音計は正確ですか?
目安としては十分役立ち、校正すれば数 dB 程度の差に収まることも多いですが、スマホやパソコンのマイクは校正されておらず、感度も機種ごとに違います。苦情の証拠や職場の測定には、検定や校正を受けたクラス 1・クラス 2 の騒音計を使ってください。
dB(A) とは何ですか?
IEC 61672(JIS C 1509)の A 特性フィルターをかけたデシベル値です。中くらいの音量での人の聞こえ方に合わせて、低い音とごく高い音を小さく評価します。環境基準や厚生労働省のガイドラインも A 特性の値を使っています。
静かな部屋でも 35 dB くらいから下がらないのはなぜ?
小さなマイクには、それ自体の電気的なノイズがあります。とても静かな部屋ではそのノイズの方が部屋の音より大きくなるため、それより低い値は表示できません。
スマホ 2 台で数値が違うのはなぜ?
マイクの感度や周波数特性、システムのゲインが機種ごとに違うためです。それぞれ騒音計と比べて校正値を設定してください。校正値はマイクごとに保存されます。
近所の騒音の証拠に使えますか?
時間帯や大きさを記録して見当をつけるのには使えますが、証拠としての効力はありません。正式な測定は、自治体の担当窓口や、検定を受けた騒音計を使う専門業者に相談してください。
どのくらいの音から耳に悪いですか?
NIDCD によると、70 dB(A) 以下の音は長時間聞いても難聴の原因になりにくく、85 dB(A) 以上の音を長時間・繰り返し聞くと難聴になるおそれがあります。厚生労働省のガイドラインも 85 dB を管理区分の境目にしています。
音は録音・送信されますか?
いいえ。音の大きさはブラウザーが端末の中で計算し、音声は録音も送信も保存もされません。保存されるのは、このブラウザーの校正値だけです。
最終更新日:2026年10月15日